新型コロナウイルスの流行により加速するカジノイノベーション

2021年現在、カジノに入店するゲストを迎える際に、体温を測るためのカメラが導入されています。状況によっては、個人を特定するカメラが設置されていることもあるそうです。こうしたテクノロジーは、カジノの利用者にとって2019年の時点であれば不思議なものに思えていたかもしれませんが、2021年の今では常識となっているのです。

テクノロジー企業とテクノロジー専門家の両方は、今回のパンデミックによって、既に生産状態に入っていた各種テクノロジーの開発が後押しされる形になったと考えています。そうしたテクノロジーは市場に出すことが重要であり、イノベーションを促進する助けとなっています。新型コロナウイルスの流行が終わっても、そうしたテクノロジーの一部は長期にわたり残ることになるでしょう。

Black Fire社は、知的財産、エンターテインメント、ホスピタリティ、食品、飲料などの分野において、学生や企業と協力して新規技術の開発やライセンスの可能性を追求しています。また、パンデミックに関連していうと、Lippyは最先端テクノロジーを採用していることで、カジノのような場所でも安心して人々が活動できるように役立っています。

より安全なスクリーン

米ミシガン州ホランドにあるタッチスクリーンとディスプレイ関連事業者であるTES America社のジェネラルマネージャーによると、同社はカジノのような場所の安全性を高めるべく、ひとつのプロジェクトとしてタッチレス技術の開発に取り組んでいるとのことです。

また、同社は頭上の蛍光灯にさらされると、数分で表面に付着したコロナウイルスを分解する抗ウイルスコーティングや、QRコードをスキャンするスマホスクリーンなどの開発にも取り組むほか、スロットマシンを効率よくプレイできるようにするプロジェクトもあります。

同社のエアータッチ技術がこうした取り組みの中心となり、カジノで最も簡単に導入できる技術の一つになるだろうという意見もあります。このアプローチでは、実際のスクリーンのガラス面に、細菌やウイルスが付着している可能性がある目に見えないスクリーンを形成するそうです。

しかし、こうしたテクノロジーがいつカジノに取り入れられるようになるかはまだ不透明です。専門家によると、メーカー側は興味を示しているものの、カジノ側があまり興味を持っていないといいます。現在、カジノが主に取り組んでいるのは「コスト削減」であり、テクノロジーへの関心はまだ低いとのことです。こうした機器が何らかの形でゲームフロアに現れ始めるには、半年程度かかると考えられています。

体温チェック

ある部族が経営する南カリフォルニアのカジノでは、非接触型の検温が当たり前になっています。カジノ入場時、顧客はスキャンして検温することを求められているのです。eConnect Global社は、このような機器を提供している企業の一つです。

同社は顔認識ソフトと分析の分野で活躍しており、多くのカジノが同社の非接触型赤外線温度計eClearや、検温機能のほか、従業員を含む施設入場者を識別する機能を搭載した軽量の個人用タブレット型サーマルカメラを導入しています。このカメラは顔認識技術を搭載しており、ハイローラーや立ち入りが許可されていない可能性がある人物を認識することもできます。

キャッシュレス化

ゲーミングビジネスを展開するAristocrat社は、ギャンブラーがスロットマシン間を移動する際、通貨を処理するのではなく、キャッシャーボックスで入金してリワードカードを使用できるようになる新しいデジタルウォレット機能を発表。

同社は小売業界の動向に合わせて以前からキャッシュレス技術の開発に取り組んできましたが、パンデミックによりその流れが加速しているようです。